孤立性の脱毛病変が１個認められる単発型に対して、
多発型は孤立性の脱毛病変が数個異常散在して存在します。
上記タイプは自然治癒傾向が強く、あまり強力な治療を必要としない事が多く、
主に治療としては抗アレルギー作用のある内服薬、
血流改善作用のあるフロージン液、ステロイドの外用が治療の主体です。
効果のある液体窒素療法も血流改善作用があります。

１円形脱毛では毛根部が障害されているため、効果的な治療を行っていても
実際に発毛が見られるまでに最低１～２ヶ月位かかるのが一般的です。

１つの治療法の効果を見ていくには、最低それ以上の期間を観察する必要あります。
自然に治ったり再発したりする性質があるので、慎重に経過を見る必要があります。

また現在は抜け毛の治療に薬物療法が用いられ、
大抵の場合、抗うつ剤や抗不安剤を投与して治療しています。
ですが、薬物療法をする場合は神経科などの医師に相談し、
必ず自分に合った薬を処方して貰うようにしましょう。

セロトニンやアドレナリンといった治療に使われる抗うつ剤は、
脳内の神経伝達物質の量を増やす作用があり神経の働きを良くします。
その為、抗うつ剤は抜け毛症の他にも
鬱病やパニック障害や過食症などの治療にも用いられています。
一口に抗うつ剤といっても様々な種類があります。

主な抗うつ剤として抜け毛症の薬物療法によく用いられる薬は、
三環系抗うつ薬(第1世代)、三環系抗うつ薬(第2世代)、四環系抗うつ薬、
トリアゾロピリジン系、SSRIなどがあります。